華やかな社交ダンスの世界、守るべきマナーってたくさんあるの?

妙齢からご高齢まで、幅広い年代の方々に愛される社交ダンス。
ウィンナワルツ(アップテンポワルツ)を起源とするこの踊りは、20世紀のイギリスで現在のような華麗なスタイルを確立しています。
王侯貴族の趣味や外交上のたしなみとしても演じられる社交ダンスですから、そこには当然、美しいステップ同様に習得しておかなければならない「マナー」があるのです。

社交ダンスは、男女がペアを組んで踊るのがお決まりのスタイル。
魅力的な女性が相手となれば男性側もつい張り切ってしまいがちですが、まず第一に「女性の年齢を聞いたり話のネタにしてはいけない」というのが鉄則です。
近年日本でも、社会進出や男女同権など「女性尊重の流れ」が見られるようになりましたが、レディーファースト文化が当然のように浸透している欧米と比べると、形だけのパフォーマンスにも見えてしまいます。
そのため女性に対する気遣いは不足気味で、女性の年齢を気軽に尋ねるクセのついた日本の紳士諸氏は、とくに注意する必要があるでしょう。
男性が女性をエスコートする時は、かならず「自分の手を下から差し出す」ようにしてください。
自分は低く、女性を高く見立ててするのがエスコートなのですから、年齢差や社会的立場の上下に関係なく、つねに女性が上から手を添えられる形にするのが正しいマナーです。

次に大切なのは、「社交ダンスは集団で踊る」ということ。
お気に入りの相手と甘美なるムーブメントに酔いしれたいのは致し方ないことですが、他のカップルも同様に自分たちの世界を楽しみたくて踊るのです。
ですから、うっかり他のカップルと身体がぶつかってしまったような時には、たとえ相手が悪くとも「失礼」や「すみません」などスマートに謝るクセをつけましょう。
また、ダンス中に手頃な空きスペースを見つけたからといって、踊ったまま移動するのはタブーです。
必ずダンスを中断して、他のカップルの邪魔にならないよう慎重に歩いて移動しましょう。

社交ダンスは女性の愛好家が多く、教室やパーティーなどで男性が少数派、ということはよくあります。
そのため「どんな女性も選りどりみどりだ」とばかりに増長するような男性は敬遠されてしまいます。
社交界では、女性はいつも主役の王女様(または女王様)、そして男性はその主役を護るナイト(騎士)のつもりで、自制を利かせた大人の言動を心がけるべきです。

社交の場では、男女に限らず誘う時には丁寧に品良く。
断る場合も相手を傷つけないように言葉を選び、断った直後にすぐ他の人と踊ったりしてはいけません。
踊る前には「よろしくお願いします」、終わったあとは「ありがとうございました」などの基本的な挨拶を。
相手のダンスを、「上から目線にならない程度にさりげなく褒めてあげる」のもスマートな対応です。